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自分が自分をよりどころにする

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2025.04.26

自分が自分をよりどころにする
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昨日は数名のクライアントと比較的長い時間向き合っていた1日でした。

日々クライアントと向き合う中で、自分自身さまざまなことを感じていますが、今日は少し言葉に残したいと思います。

常に他人がどこか気になってしまって、
自分自身を意識できているはずなのに、
何かいつも追い求めている感覚や、
自分では何もできていないような感覚。そしてそんな時に、
他人が良く見えて自分はどうしてそのようになれないのだろう・・
そのようにできないのだろう・・と悩み、
自分を虐げてしまう感覚も出てきてしまう。
そして焦燥感と劣等感も出てきてしまう。

そんな中でも、クライアント自身は毎日自分の中で葛藤し、
自分が何か足りていなくて、自分が悪いのではないかと感じながら、
日々の仕事や生活を送っています。

私たちは本当に自分のことになると、
常に弱くそして本当はとてももろいものだと
誰もがそんな柔らかい部分を持っているのではないかと思います。
見えずらい・見せづらいからこそ、タチが悪いのです。

家族でも、友人でも、恋人でも、夫婦でも、会社の人間関係でも、
周りにとても引っ張られやすく、
流されてしまいやすくもなります。

そして私たちが普段の生活の中で、
色々な文句や責任や原因を誰かに押し付けたくなったり、
自分を守るために小言が増えるわけですが、

まず考えなければいけないことは、
私たちは他人の人生を生きているわけでもなく、
そして他人も自分の人生を歩んでいるわけではないということです。

その選択や判断は実は全て自分の手の中にあり、
今その判断をしているのも自分の選択の1つであると気づいた時、
それは本当に自分で選んでいるのか、そうではないのか?で
この先の方向も変化していくと思います。

常に他人を変えようとたくさんの労力を心身ともに使い果たして
疲れてしまうといったことがありますが、
他人を変えることが本当にできるのでしょうか?

おそらく、他人をコントロールしようとすればするほど、
そこに抵抗や争いや不満が生じ、ぶつかります。
出口が見えないような感覚になり、

最終的には周りを考えて自分を責める結果になってしまったり、
自分の選択で歩んでいるはずのその選択を、
誰かに原因を委ねようとして進んでいたり。

他人を変えることよりも、自分の意識を変える方が、
どれだけ自分にとって力を抜くことになるか、
なかなか気づかずに進んでしまいます。
自分は自分をコントロールしようとできるということです。

誰かが常に誰かに何かを押し付けようとしている、そんな社会の中の構図も垣間見えることがあり、自分が自分ではなくなるようなそんな感覚も出てきますが、でも誰かが自分の人生を歩んでくれるわけではありません。

私がどうしたいのか?私はどう感じるのか?
そんな時、本当は「こうなりたい」「こうだったら問題が起きないのではないか?」「こうだったらうまくやれたのではないか?」などと後悔も出てきて、自分の判断に自信がなくなっていきます。

でもその時、そう選択して判断した結果であるのも、
自分自身で選択したものであることを、
どのように自分の中にシンプルに受け入れて受容できるか?

シンプルであることは大切なことで、私たちはシンプルに受け止めずに、必ず何かの理由や原因を付加させて複雑に考え始めます。

そして目に見えない偶像化されている「正しさと理想」を抱えている何か?に振り回されて、常にその見えない正しさや常識と自分を比べていることもあります。

その見えない「正しさと理想」はなんなのでしょうか?

実は自分でもわからない呪縛かもしれませんし、それを自分に宿すきっかけになった何かが今までの人生のどこか・誰かにあったのかもしれません。その場合には、もちろんそのきっかけになっている事柄や人は、ケアやセッションの対話の大切な要素になりますよね。

自分が自分をよりどころにできる場所として、受容し認識できること。
そして自分と比べる見えない「正」は本当は存在しないこと。

大人になればなるほど、「正」を求められ、「正」であることが良いことだと感覚的に埋め込まれてきた社会の中だからこそ、
葛藤し、悩む自分がいて当たり前であるという意識からシンプルにスタートしたとしたら、私たちはどのように自分の選択で「正」を整えていくのか。それとも「正」を持たずに、幅を広げるか。

できない恥ずかしさも、踏み込めない勇気のなさも、
「正」でできない自分が見え隠れして、怖くなりますが、
もともと「正」がないとしたら。

他人が作って他人が自分に押し付けてきた「正」ではなく、
自分の選択で積み上げる、自分の「正」に向き合っていきたいですね。
そして、自分も他人に自分の「正」を押し付けすぎないように
心がけることも同時に必要なことになります。
お互いに「正」があっていいからこそ、誰か自分を委ねすぎないこと。

このブログの赤い傘が目立ってはっきりと見えるように、
自分の意識にしっかりと焦点があたっていることが大切な感覚です。
他の傘ばかり気にして見ていると、
自分の傘が何色かわからなくなります。

カウンセリングセッションの対話は、アドバイスや何かをしてもらうことではなく、クライアントが日々感じている自分の感覚や言葉の整理と一緒に行うことです。そしてクライアント自身が自分で考え、そして意識することが目的です。そこに私たちは精油を活用した嗅覚からの働きをバランスよく組み合わせてケアを進めていきます。

日常生活の中で、自分では整理できない感覚や考えがたくさんありますよね。そしてそれが不調和につながって改善できないように感じ続けていることもあります。治療ではないセッションに必要なのは、さまざまなことにとりまかれる中で、どのような日常を日々心身のバランスをとって送ることができるか?のサポートです。そしてそれが心身バランスの改善につながる意識にもなります。

日々、私もクライアントからの対話で学びを重ねている日々です。

この記事を書いた人

アネルズあづさ

アネルズあづさ

執筆者プロフィール

医学博士
株式会社Blue ink代表取締役
グローバルオーガニックフォーミュレーター
プロフェッショナルアロマセラピスト
クリニカルマタニティアロマセラピスト
自律神経バランスアロマセラピープロフェッショナル
東海大学体育学部体育学科卒業
弘前大学大学院医学研究科産婦人科学専攻